7月4日(木)
大阪前乗り。14時過ぎの新幹線で移動。17時過ぎに天満橋駅近くのアパホテルにチェックイン。着替えてから、翌日の訪問先の下見を兼ねて南森町の鰻屋まで歩くこととする。が、ホテルのごく近くに、店構えの小粋な鰻屋「伊賀喜」を見付ける。そこで食べることとする。うな重の特上は残念がら売り切れ、上と肝吸いをいただく。鰻は関西らしく焼きのコクが深く、香ばしくうまい。
翌日の訪問先を確認した後、ぶらぶらと南森町まで歩く。もともとの目当てだった鰻屋の場所を一応確認。天神橋筋商店街を少し歩いて、帰りはメトロで天神橋駅まで戻る。
7月5日(金)
5時半に起きる。朝風呂に入る。スーツケースを実家の和歌山に送るべく、荷物を整理、仕事の準備。8時前、ホテル近くのヤマトの営業所に行き、荷物を送る。大阪城が近いので、そのまま行く。少し歩いただけで汗が吹き出してくる暑さ。まだ朝早く城の中には入れなかったが、初めて間近で大阪城を見ることができた。
ホテルに帰る途中、「鶴丸饂飩本舗」で、きつねうどんと紅生姜のてんぷらを食べる。関西の出汁のうどんでうまかった。
10時、チェックアウト。同僚のEさんと京阪天満橋駅近くの珈琲館で合流。簡単に打ち合わせをした後、訪問先に。訪問はつつがなく済む。仕事はこれで終了。二人で、難波に移動。「千とせ」の肉吸いを食べに行く。本店は臨時休業中で、ごく近くのなんばグランド花月の1階に入っている「千とせべっかん」に。肉吸いと小玉(小の玉子かけご飯)を食べる。大阪ですな。
Eさんとはそこでお開き。Eさんはそこから広島の実家に。僕は、14時半開演のなんばグランド花月(NGK)の公演時間まで、辺りをぶらぶらすることとする。NGK向かいのビルに「大阪府立上方演芸資料館 ワッハ上方」とあるのを見付けて入る。秋田實先生や人生幸朗師匠の手書きの漫才台本、昭和57年4月開設のNSCの1期生(ダウンタウン、トミーズ、ハイヒールのほか、ジミー大西など)の入学時(?)の写真など、貴重なまた面白い資料を見ることができた。
そしていよいよ、初のNGKに。出張前からチケットを予約しておいたお楽しみ。
・ネイビーズアフロ:初めてまともに聞いたがとても面白かった。最初から大笑い
・佐久間一行:独特の雰囲気、東京のネタという感じ。面白い
・令和ロマン:お目当て。今年のM1チャンピオン。楽しみにしていたが、まずまず
・トミーズ:お目当て。大爆笑。健さんのツッコミってこんなに切れ味あったかなというくらいよかった。雅さんはもはや人生幸朗師匠に見えてきた
・月亭八方:八方さん、年とったな。古典落語じゃなかったのが残念。話の内容としては孫の話で、古典落語の「真田小僧」風だったが
・テンダラー:今日一番の目当て。スピード感、間、キレ、面白さ。これぞ大阪の漫才。全盛期のオール阪神・巨人師匠を連想
・中田カウス漫才のDENDO:さや香。さや香のネタをもっと見たかったというのが正直な感想
・吉本新喜劇:辻本の1年4カ月ぶりの座長公演。爆笑に次ぐ爆笑で、今回一番笑わせてもらう。笑いの緩急、脚本の練りの深さ。
公演終了後、会社のIさんに事前に教えてもらっていた、NGK近くの鮨屋「あばらや」。生臭ささがまったくない、塩で〆た鯖寿司が目当て。付き出しのサービス(1100円)は、生ビールに、3点のちょっとしたアテに、刺身の3点盛り合わせ、揚げ出し豆腐までついてお得でうまい。特に揚げ出し豆腐は、七味がたっぷりかかっていてこれが合う。そして、その日は鱧も入っているということで鱧の天ぷら。鱧独特の風味、コクでうまし。そして鯖寿司はハーフで。鯖はバッテラ風の薄く切ったもの。あれもこれも何もかもうまかった。和歌山の実家への土産に鯖寿司一本。このお土産まで入れて5830円。東京の3分の2くらいの感覚。安くてうまく、とても良い店だった。女将さんは奈良の出身で若い頃は和歌山の繁華街のぶらくり丁に映画を見に行っていたとのこと。
南海電鉄で和歌山市駅に。駅ビルの平和酒造(「紀土」で知られる)で、明日伺うMの叔父への手土産の酒を買う。タクシーで実家に。20時前着。風呂に入り、2時間ほど母親と話して寝る。
7月6日(土)
11時半、弟と「丸高中華そば 六十谷店」にラーメンを食べに行く。早ずしと大盛りの中華そば。醤油の味が強すぎる。僕と弟が求めるのは豚骨と醤油のバランスがちょうど同じくらいの味。そこで、いつもの「味丸」に行ってテイクアウトのラーメンを買って帰る(それを夜食べることとした)。13時過ぎ、母、弟とともに、叔母を3月に亡くし、6月から叔父が一人で入っている施設に面会に行く。新しい建物で周囲は静か。部屋は広く、プライバシーへの配慮も十分なされている。叔父も満足していたことから安心する。帰宅後、一服した後、早めの夕食。お土産の鯖寿司と味丸のラーメンその他。夕食後、母の毎日のウォーキングに同行。会う方々に挨拶する。弟が19時前から大阪に仕事に行く。夜、母親と今後のことについてじっくりと話す。
7月7日(日)
8時24分和歌山駅発、念願の和歌山線で奈良入り、一人旅。「山の辺の道」を歩くことが一番の目的。高田駅経由で三輪に。11時前大神神社に。大神神社は『古事記』や『日本書紀』にも記されており、「三輪山を直に拝する原初の神祀りを今に伝える我が国最古の神社」(神社の説明資料)。拝殿でお参りをしてから、宝物収蔵庫に。古代祭祀関係の勾玉、土師器、須恵器、鏡のほか、神宮寺関係の文書などを見る。
そこから歩いて5分ほどのところにある狭井(さい)神社は「三輪の神様の荒御魂をまつる神社」。神社や寺では時折、背中にゾクっとした感覚を得ることがあるが、今回は、この神社の鳥居を見上げた時に感じた。それたさておき、本殿前に、三輪山登拝口があり、そこから三輪山に登ることができる。三島由紀夫は『豊饒の海』2巻の「奔馬」で三輪山信仰と大神神社の神事のことを記している。三島は親友のドナルド・キーンと昭和41年8月24日に三輪山頂上へ登拝。その前日には山の辺の道を散策している。
狭井神社参拝後、山の辺の道に入る。
玄賓庵(奈良時代〜平安初期の僧の玄賓僧都が最晩年に隠棲していた庵)は、謡曲「三輪」(玄賓を主人公に大物主神のいわゆる神人通婚説話を織り込んだもの)にゆかりの場所。庵には重要文化財の不動明王坐像があるらしいが、確認できず(なお、庵の写真撮影はNG)。そこから、桧原神社に。猛暑で、水分補給に気を付けながら、氷冷をうたう汗拭きシートで何度も体を吹いたり、また扇子で盛んにあおいだりしながら進む。桧原神社参拝後、三輪素麺の老舗「三輪山本」に向かう。途中、卑弥呼の墓との説もある「箸墓古墳」に立ち寄る。
「三輪山本」では、客が大変多く、1時間半待ってようやく食べられる。おいしかった。
巻向駅からはJRで天理駅まで。旅行を計画した当初は、天理まで数時間かけて山の辺の道を歩くつもりだったが、暑さのためやめた。天理駅からは地図だけさっと見て石上神宮まで徒歩で向かうこととする。この時間がこの日で最も暑かった。立ち止まると、体だけでなく、頭から汗が吹き出してきて止まらない。町には天理教の建物が数多くそびえ立ち、一大宗教都市であると感じる。30分以上かかって石上神宮に着く。石上神宮も大神神社と同じく、我が国最古の神社の一つ。物部氏の総氏神として信仰された。百済王が奉ったと伝える七支刀(国宝)が収蔵されていることでも知られる。参拝後、帰りも頑張って歩くこととする。駅近くの商店街にある喫茶店でアイスコーヒーを飲んで、ひと息つく。
天理駅から、宿がある新大阪駅に向かう。途中、大和西大寺で乗り換え。ここで夕飯を食べ、できれば平城宮跡も久々に見ようと思い立つ。駅近くに物々しい雰囲気で警官やカメラを持った報道関係者らしき人々など。2年前の7月8日に、安倍元首相が狙撃された場所だった。献花台が設けられ、花を供える人々の姿も見られた。夕飯は、「大阪焼肉・ホルモン ふたご 大和西大寺店」。焼き担当についてくれた若い人の視野の広さと聡明さに驚く。これもいい思い出になった。食後、まだ外は明るい。平城宮跡に以前行った時は、復元事業が始まる直前だったかと思うので、20年近く前か。今では平城宮跡資料館ができ、朱雀門などが復元されていた。
21時前、新大阪のアパホテルに着。充実した1日が終わる。
7月8日(月)
年休。午前中のうちに帰京。午後はゆっくり過ごす。
7月9日(火)
息子、発熱。就業後、自宅に着替えを取りに帰り、念のため外泊(2泊)。アパホテル泉岳寺(息子の熱は翌日には下がった)。
7月12日(金)
『葬送のフリーレン』13巻を読む。
7月13日(土)
かみさんと、藤山直美の芝居「七夕喜劇まつり」(https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202407_enbujo/) を新橋演舞場に見に行く。途中、三越で幕間に食べる弁当を選んで買う。1年前に同じ場所で見た藤山さんの芝居が笑いと感動たっぷりで、早くまた東京に来てくれないかと夫婦ともども待ちに待っていた公演。今回は1階1列目の真ん中の席。ちょっと近過ぎたか。でも、間近で藤山さんの芝居を見られて嬉しかった。中村亀鶴さんもよかった。弁当もおいしかった。観劇後、萬年堂本店で、和菓子をいただく。
7月14日(日)
『日本外史』を読む。ブログを書く。8月の歌舞伎のチケットを取る。『BLUE GIANT MOMENTUM』2巻を読む。映画「キングダム 運命の炎」を見る。
7月15日(月・海の日)
かみさんのがん保険検討。Evernoteのデータをバックアップ。映画「THE FIRST SLAM DUNK」を見る。リョータを主人公にしていたんだな。
7月17日(水)
『はじめの一歩』141巻を電子書籍で読む。
7月19日(金)
夜、会社の暑気払い。五反田「FAR YEAST TOKYO」。
7月20日(土)
午前中歯医者、眼科に行く。『力道山未亡人』を読み終える。
7月21日(日)
『日本外史』を読む。洗車。生活費振り込み。昼は大将うどん。夜、家で初めて広島風お好み焼きをつくる。なかなかうまくできた。いつものお好み焼きよりも「粉」でない分、軽い感じ。
7月22日(月)
外出後、昼は恵比寿の「登川」(とがわ)で、うな重(松:4500円)をいただく。11時半開店の5分前に着き、店が開くのを待ち入る。わずか5分で売り切れて暖簾が店の中に仕舞われるほどの人気。焼き、蒸し上がるまで40分程度。おいしかった。うまい鰻ならではの鼻に抜けるような独特の香り、数日間残る感じがする鰻のコク。また行きたい。
7月27日(土)
論語に注釈を付す作業。コロナワクチンの任意接種(1万6000円)。夜、映画「静かなるドン 第1章」を見る。
7月28日(日)
『日本外史』を読む。久々に書き物をする。美容院、月間計画。夜、映画「静かなるドン 第2章」を見る。1章のほうが面白かったな。